一般的に家は3軒建てないと理想の家にならないと言われます。
3軒建てるとそれまでの経験から理想の家が建てられるということでしょうか?
人というのは実に欲深いもので、利便性や快適性は旧居より格段に良くなっているはずなのに、
- 玄関が暗い。窓を付ければよかった。
- ここに勝手口があればよかった。
- リビング階段は止めておけばよかった。
- 小屋根裏部屋は思いのほか使い勝手が悪かった。
- 一階にも洗濯物を干すスペースが必要だった。
- ここにコンセントが無いので不便だ。
- 外構工事に予算を残しておくべきだった。やり直したい。
細かな点から贅沢とも思えるような後悔や失敗の声を数多聞きます。
この不満の解消が簡単にできるのなら良いのですが、リフォームをはじめ内装工事や外構工事を行うにも数百万円単位の高額なお金が掛かるために失敗はしたくないのです。
特にセキスイハイムは高額な建築費の掛かるハウスメーカーの部類に属しているため、注文住宅だけではなく分譲住宅であってもそれはそれは高額な家です。
(関連記事:セキスイハイムの坪単価と40坪の家づくりの価格)
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では、どのようにすれば失敗しない、後悔しない、理想の、最高の家づくりができるかという疑問を解決するため、以下の方法をお勧めします。これからセキスイハイムで家づくりを検討中の方の参考になれば幸いです。
実邸見学会へ
一番簡単で効果的な方法は、それは家を建てた人に「もう一軒セキスイハイムで家を建てるならどんな家を建てたいですか?」「今のご自宅のどこを変えたいですか?」という質問をするというものです。
身近にセキスイハイムで家を建てられた方がいらっしゃれば良いのですが、いない場合には、完成見学会に訪問したり、実邸見学会に参加して入居者の方に直接尋ねてみるのがお勧めです。
また、完成見学会・実邸見学会のお宅はいわゆる一般の方(中には富裕層もいらっしゃいますが)がお住まいなので、展示場のような大きすぎて、標準装備が少ない物件とは異なり、実際に建てたい家に予算的にも大きさ的にも近い物件のため参考になります。
失敗ネタ・ブログを参考にする
今や家づくりにインターネットは必要不可欠です。例えば「白い床」と入力し検索すれば、数多くの画像が見つかります。
また、家づくりの先輩方が「ああすればよかった」「ここはもう少し考えるべきだった」等数多くの失敗談や後悔の日記をブログにアップしています。そんな記事を反面教師にして失敗を防ぐという方法も有効です。
筆者自身も失敗談を読んで計画を練り直したものも、追加で工事を依頼したものもあります。良い記事よりも、失敗や後悔を綴ったブログの方が、後に家を建てる人には参考になることが多いです。
分譲住宅を数多く見学する
モデル棟がお勧め
もう一つの方法は、セキスイハイムの分譲住宅(建売物件)を数多く見学することです。
特にモデル棟(モデルルーム)として使用されている物件は他の分譲住宅よりも格段に費用を掛けており、設備やインテリアにもオプション仕様が多く施されているほか、外構工事にも一般の注文住宅よりも費用を掛けている場合が多いです。
営業社員の事務所兼モデル棟として使用されている分譲住宅があれば、その間取りや採用している設備(太陽光発電・快適エアリー・蓄電池など)、フローリングやアクセントクロス、エコカラットなど細かな点まで参考になります。
【参考モデル棟】
注目ポイントを変える
理想の家づくりをする上で、実邸見学会や展示場・分譲住宅の見学は欠かせません。その際に大切なことは、ただ見るのではなく、「注目ポイント」を意識して見学をするということです。
家づくりは、間取り作成にはじまり、設備や外壁選び、水廻り設備選び、内装工事・外構工事とステージが変わっていきます。
そうすると、最初は展示場やモデルルームで見ていたものも、注目ポイントを変えること、視点を変えることで、さらに商材や建材の知識が増えて様々な選択肢から比較検討して採用することができるようになります。
例えば、家づくりを始めた段階では、展示場を見てもお洒落なインテリアや最新の水廻り設備に見とれてしまい、使用されている壁紙やフローリングの種類・色、又は収納カウンターや室内ドアの種類など細かな点に眼がいかないのが普通です。
しかし、インテリア(内装)工事の打合せをする段階では、施主も家づくりに対する知識が増えてきて、展示場や分譲住宅を見学する際にも見えるものが変わってきます。
つまり、これまで目に入らなかった壁紙やアクセントクロスの種類やシステムキッチンのパネル、エコカラット、カウンター収納で使用されている建材、照明などが不思議と目に入ってくるようになり、気になってきます。
※写真をクリックするとHPが開きます。
これは注目するポイント(視点)が変わったからです。
家づくりの早い段階から「今回は水廻り設備を中心に見る」「今日は玄関ドアと外壁タイルを見たい」と注目ポイントを定めて見学をすることで、実りの多い充実した見学になりますし、家づくりへの後悔や失敗が少なくなります。
また、お近くの展示場をはじめ、県内外の多くの展示場や分譲住宅を実際に見て回り、気に入った点を写真でまとめたり、ホームページの実例を参考にして営業担当やインテリア担当・外構担当にメールで送ることも理想の家づくりにはお勧めです。
「〇〇展示場の和室のイメージでインテリアを計画してほしい」
「〇〇にある建売物件のパントリーを採用したい」
「ハイムのHPの建築実例にある、リビングにしたいんだけど。」
具体的な画像や写真を各担当と共有することで、施主がどのようなイメージを抱いているか認識のズレが少なくなり、担当者の提案の仕方や内容も施主の好みに沿ったものに変わってきます。
もう一軒建てるなら
筆者が、もう一度セキスイハイムで家を建てるなら、営業担当に最初にこのように依頼します。
「建坪40坪強の2階建て鉄骨系住宅を希望。外壁磁器タイル・太陽光発電システム・蓄電池・快適エアリーを採用して、中庭(テラスデッキ)を取り入れた間取りとパースを提案してください。
セキスイハイムのホームページの建築実例やセキスイハイムの展示場の画像を参考にして、営業さんがこれは取り入れたいと思うもの(インテリア・外構・設備)を採用して、何パターンか作ってください。そして、間取図面と一緒に概算で構わないので資金計画書も提示してください。」
他の条件は、
- 階段下は有効に使えるようにU型オープン階段を採用
- 和室は小上がりの6畳間
- 玄関は横広に。シューズクロークは4畳程度(収納充実)
- キッチン、パントリー、洗面室が一直線で繋がった効率的な家事動線
- 壁面収納とロボット掃除機の基地を造作
このように間取図の叩き台を作っては、使い勝手や好みなどの意見を載せて練り直すを作業を繰り返して、理想の家に近づけていきます。
(参考画像 写真をクリックするとHPが開きます。)
以下は、筆者の経験を基に打合せを上手に進めるコツを紹介します。セキスイハイムでもう一軒建てるなら同じように進めていきます。
打合せを上手に進めるコツ
セキスイハイムの場合、間取図が完成して主要設備(外壁磁器タイルや快適エアリーなど)の採用が決まったころに契約に向けて資金計画書(要は総建築費)が提示されます。
しかし、最初に希望や要望を多く詰めていますので、想像以上の金額になることが多いです。
予想よりも数百万円~1000万円以上乖離している場合もあります。
何度も何度も打ち合わせをして逃げ場を無くした後に、後出しで資金計画書の提示を行うことがハウスメーカーの常套手段ですので、最初に間取図の提示とともに資金計画書の提案を受ける方がメリットが大きいのです。
打合せの最初の段階で上記要望に沿った家をセキスイハイムで注文する場合に、どれくらいの金額が掛かるのかを知ることができますので、自己資金をいくら出すか、住宅ローンをいくら組む必要があるか全体像を掴むことが容易になります。
そうすると、そもそもセキスイハイムで理想の家を建てることができるのかどうかも早い段階で判断できますので、無駄な打合せを繰り返さずにハウスメーカー選びの時間を効率的に使うことができます。
なお、セキスイハイムで家を建てると決めた場合には、上述したように間取図を繰り返し練り直す作業を繰り返していきますが、その段階で資金計画書に記載された金額に対する値引き交渉を始めるのは我慢してください。契約時まで自ら値引きの話をしてはいけません。
特にセキスイハイムの分譲宅地で家を建てる場合は値引き交渉は焦ってはいけません。
値引き交渉については以下の関連記事を参考にしてください。
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