平屋のデメリット
それでは平屋のデメリットについても紹介します。
メリットがあるということはデメリットもありますので、平屋を採用する場合でもポイントを押さえて対処策を講じてください。
- 平屋は広い敷地が必要
- 周囲の建物状況次第で日当たりが悪い
- プライバシー確保のための工夫が必要
- 防犯面でのリスクが高い
- 水廻り設備の音が気になる。
- 河川の氾濫や洪水被害に弱い
部屋数を増やすには広い敷地が必要
平屋は部屋数の要望が多ければ、その分広い敷地が必要です。
例えば、夫婦の寝室、旦那さんの書斎、2人の子ども部屋の4部屋を確保する場合を考えてみましょう。
2階建てなら1階と2階に分けて部屋を作ることができますが、平屋の場合は同じフロアに部屋を作るため、その分だけ広い敷地が必要です。
土地代が比較的安い郊外のエリアであれば、広さを確保した平屋も可能ですが、土地代の高い都心の場合は土地の購入自体が困難なため、この点はデメリットです。
加えて、敷地に定められた建ぺい率の制限もあります。
2階建て・3階建ては建物が上に伸びるため余り影響は受けませんが、平屋の場合は1階しかないため、理想の広さを確保したくても建ぺい率の制約を受けやすいデメリットがあります。
周囲の建物の条件次第では日当たりが悪い
平屋で建築面積が広くなればなるほど、建物の中心部は日当たりが悪くが悪くなってしまう傾向にあります。
どの部屋にも窓を設けられるなら良いですが、建物中心部が部屋で囲まれてしまう間取りの場合には、採光と通風を工夫する必要があります。
また、隣地が2階建て住宅やアパートなどに囲まれているときは日当たりを確保することが非常に難しくなりますので、平屋を選ぶ際には広い敷地と周囲の建物などの条件が整っている必要がありますので、その点はデメリットと言えるでしょう。
プライバシーの確保のために工夫が必要
防犯面のリスクが高い
1階フロアの各部屋に掃き出し窓を採用することが多い平屋の場合、プライバシーの観点もそうですが、防犯面でも窓の格子やピッキング対策などの注意が必要です。
社会安全研究財団の調査によると、「自称侵入犯アマ」の58%は平屋住宅を空き巣のターゲットにしているという結果がありました。
水まわり設備の音が気になる
1階にすべての部屋があるため、食器乾燥機の洗浄音、トイレや浴室といった水回り設備音が響きやすいというのもデメリットです。
生活リズムの異なるご家族がいらっしゃる場合には、就寝時に水の音がすると気になるものなので、浴室やトイレの音が漏れ聞こえないように、水回り設備と寝室を離して、廊下や壁で音漏れを防止するなどの間取り上の工夫が必要になってきます。
河川の氾濫や洪水被害に弱い
河川や海の近くに家を建てる場合には河川の氾濫や洪水被害も頭の片隅に入れておかなければなりません。
河川の氾濫や洪水被害が起きたとき、2階建て・3階建て住宅の場合には上階に避難して助かったケースはありますし、救助を待つことも可能になりますが、平屋の場合は家屋の高さが2階建てに比べて低いため、水害に弱く命の危険にさらされるリスクが高いと言えます。
床上浸水したとき、水位が上昇したときに2階に上がって救助を待つことが難しいのはデメリットです。