後悔しない外構工事の対策

新築戸建ての外構工事を後悔しないための5つの勘違いと対策を紹介

定価がない 

1つ目は、外構工事全体には定価がないということです。

もちろん使用する建材や資材には価格がありますが、エクステリア工事は、最初から例えば

  • Aパック工事 100万円
  • Bパック工事 300万円
  • Cパック工事 500万円

というように定価を決めることが難しいのです。

私たちが新車を購入するときには、直ぐにでも運転できる「完成した車」があります。様々な部品や工程を通して完成した車は、新車の開発段階から実際の工程を経るまでには詳細な計算によって販売価格が決まっているのです。

したがって、価格に応じてグレードの異なる車を選ぶことができます。

しかし、外構工事では、施主の要望に応じたAプランを実現する際には、工事内容・材料費・工期・労務費・機械経費・利益率などを基に詳細な積算を行った結果、工事費が150万円という見積もりになるのです。

 

これが資材の品質が高かったり、職人の増員や重機による大掛かりな工事が必要だったりと様々な条件を基に積算するとBプランでは420万円になるという訳です。

外構工事には、家のように他のハウスメーカーと比較する物差しとなる「坪単価」と同じような目安が存在しないため、理想とする庭や玄関・ガレージを作るのにいくら必要なのか、詳細にプラン二ングして見積書の提示を受けるまで価格が分からないのです。

また、契約段階においては、資金計画書には外構工事の概算額が記載されていることが多いのですが、その概算額でどのようなエクステリアができるのかを施主がイメージできていないことも後悔する要因です。

フルオーダーメイド 

2つ目は、外構工事は施主の方の土地に合ったプランを考えて要望に沿った工事を行う「フルオーダーメイド」だということです。

つまり、同じプラン、全く同じ外構というものは無いに等しいと言えます。

一軒一軒に敷地条件が異なるため、工事計画や工事の種類・範囲・工期も様々です。

そうすると、大量生産によってコストダウンを図るというのも家づくりにおける外構工事には当てはまりません。要望を反映した質の高いプランを計画した上で、必要な資材を調達し、職人さんが一から納期を見据えて施工するフルオーダーメイドの工事ですから、格安で提供するというのも実現が難しいのです。



専門業者との比較検討が難しい

3つ目は、ハウスメーカーの外構工事と専門業者の外構工事を単純に比較検討することは難しいということです。

上記のとおり、外構工事は定価がなくフルオーダーです。

加えて、建物工事請負契約上、ハウスメーカーが外構工事の指定業者となっています(建築条件付き分譲地の場合)。

そうすると、エクステリアの専門業者が新築外構を全くのゼロから行うことは、建築条件付き注文住宅では現実的に難しいと思います。

 

つまり、フェンスやデッキ、門扉など資材や商品価格の比較はできるのですが、外構工事のプランニング自体がハウスメーカーと専門業者では全く同じではないので、工事全体の費用の比較は難しいと言えます。

建築条件付き分譲地の場合は、家の引渡しを受けるまではハウスメーカー以外の専門業者が立ち入ることが難しく、仮に専門業者に新築外構工事を依頼するとしても、家の引渡しを受けた後ということになります。