「セキスイハイムの快適エアリーは必要ですか?」という質問を受けることがあります。
快適エアリーはセキスイハイムの必須設備ではなく、蓄電池システム同様にメリットを感じたならば導入すれば良い設備だと思います。
ただし、導入した後のメリットと予算との兼ね合いが付かないのであれば、無理に導入する必要はないと思います。
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無理に導入する必要がない理由
快適エアリーを無理に導入する必要がない理由は、本記事をご覧になっている方の住居では、快適エアリーが無くても、エアコンで十分に暑さと寒さを凌いで、快適に過ごすことができているからです。
費用が80〜100万円もする設備ですから、予算的に厳しいと採用を迷われていたり、あまりメリットを感じないのなら採用しないという選択肢もアリだと考えます。
どうしても快適エアリーがなければ生活ができないということはありません。
部屋を暖める、部屋を涼しくするなど機能はおおむねエアコンと同じです。
実際に快適エアリーを使ってみると
ただ、実際にセキスイハイムの家に住み、快適エアリーを日常的に使用しているオーナーにしてみれば、
「明日から快適エアリーが使えなくなります。撤去します。」と言われたら非常に困ります。
「快適な生活を奪わないで!」と懇願するかもしれません。
快適で便利なものが、いざ使えなくなると不便に感じます。
例えるなら、それは普段使っているスマホと同じ感覚です。
快適エアリーはスマホ、エアコンは
フィーチャーフォン、通称ガラケーもスマホも同じ携帯電話機です。
どちらも通話、メール、インターネットができます。
写真を撮ることも音楽を聴くこともできます。
同じ電話でありながら、次のようにスマホは圧倒的な普及率です。
- 10代のスマホ普及率は92.0%
- 20代のスマホ普及率は91.0%
- 60代のスマホ普及率は55.0%
これほどの普及率を誇っているスマホですが、機能はおおむねガラケーと同じです。
ガラケーもスマホも機能は同じじゃないですか?
機能が同じならスマホでもガラケーでもどちらでも良いような気はしますが、長年のスマホユーザーは明日からスマホを止めてガラケーに戻せるでしょうか。
ガラケーだけの生活に戻れますか?
スマホはアプリをタップするだけで様々なことが可能です。
銀行間の送金、ネットショッピング、株の取引きだって人差し指を押すだけでできてしまいます。
好きな動画を好きな場所で見ることができ、プロさながらに動画を撮影して投稿することさえ簡単です。
しかし、ガラケーしか使ったことのない人は、スマホの良さがイマイチ分かりません。
いくらスマホの魅力や便利さを力説したところで、スマホを持ったことのない人はピンときません。
電話とメールができれば十分、写メだって送ることができます。
そう考えていても、実際にスマホを使ってみると、その便利さや快適さに気付き、使えば使うほど手放せなくなり、肌身離さず手放すことができない存在へと変わっていくから不思議です。
やはり一度でも快適なものを手にすると手放すことが難しくなりますよね。
「快適エアリーの便利さや快適さ」をスマホの便利さに例えてみました。
誤解のないように申し上げれば、エアコンをガラケーと同じと言っている訳ではありません。
家庭用のエアコンも毎年新技術が開発されて進化を遂げています。
最新機種になれば、人感センサーによる冷やしすぎや暖めすぎを防いだり、人の動きに応じたきめ細かい空調コントロールが可能になっています。
また、AI技術により人の体感温度を図ったり、外気温・日射熱の変化や、小さな熱源の影響を判断して適度な温度にする機能が付いた機種やWi-Fi機能付きで外出時から自宅のネットワーク環境を利用して空調をコントロールできる機種も登場するなど益々利便性が向上しています。
家電好きの筆者は、当然にエアコンのこのような技術には、以前から興味がありましたので、店頭で実機を見たり、雑誌やカタログで性能を調べるなど相当の時間を掛けました。
結果的には快適エアリーの便利さに優位性に注目して採用を決めたのです。
そこで、筆者邸では、1階のLDKに快適エアリーを採用して、2階の寝室や各居室に家庭用エアコンを設置することにしました。
これは2階に快適エアリーを設置することのデメリット(天井高に制限)及び家庭用エアコンの進化の両得を狙ったのです。
快適エアリーはなぜ便利なのか
ただ、快適エアリー単体では便利さを十分に発揮することができません。
HEMSを導入することで、初めて快適エアリーのメリットを最大限に高めることが可能になるのです。
※HEMSとは、Home Energy Management System(ホーム エネルギー マネジメント システム)。家電や電気設備とつないで、電気やガスなどの使用量をモニター画面などで「見える化」したり、家電機器を「自動制御」したりする家庭で使うエネルギーを節約するための管理システムです。
(関連記事:スマートハイムナビとHEMSのメリット)
おすすめタイマー運転とHEMS制御+人感センサー
快適エアリーを操作するには、メインリモコン・サブリモコン・ウエブリモコンの3つがあります。
おすすめタイマーはメインリモコンとネット上のウエブリモコンから設定することが可能です。
セキスイハイムが推奨する快適エアリーの使い方は、このおすすめタイマーを利用することです。
快適エアリーの使い方ガイドには、夏季・冬季は快適性、省エネ性向上のため、必ず「おすすめタイマー」をご使用ください。
と記載があるほど省エネを実現には不可欠です。
(上図はメインリモコンのおすすめタイマー)
※緑色の時間帯は通常運転、緑色のない時間帯はキープ運転。
(上図はウエブリモコンのおすすめタイマー)
おすすめタイマーを使用するメリットは、在室の時間帯の「通常運転」、不在の時間帯の「キープ運転」が自動的に切り換わります。
エアコンの電源を手動でON/OFFを繰り返すより立ち上がり時の電力消費量を減らすことができ、省エネ性が向上します。
人感センサーは、おすすめタイマー運転中のみ有効に作動します。
つまり、おすすめタイマー中の「通常運転時」に不在の場合は、人感センサーが検知して自動的にキープ運転に切り替えて省エネ効果を発揮します。
また、おすすめタイマーには、大きく分けて3つのタイプがあります。
- おすすめタイマー1 一日中在室向け(専業主婦・乳幼児世帯のLDK)
- おすすめタイマー2 夜間在室向け(寝室など)
- おすすめタイマー3 朝夜在室向け(共働き世帯のLDK)
この3つのタイプのタイマーを基準にして、通常運転とキープ運転の時間帯を30分単位で変更することが可能です。
細かな時間設定を行うことで、夏季・冬季に快適な生活を送ることが可能になります。
(関連記事:快適エアリーであったかハイム)
外出先から空調コントロール
また、HEMSを導入・設定後にスマートハイムナビのアプリをインストールして機器登録などの設定を行うことで、外出先から、快適エアリーの運転ON/OFFや運転モード(冷房・暖房・除湿)の切換、温度設定の遠隔操作が可能です。
【快適エアリースタートガイド ※クリックするとリンク先に移動】
おすすめタイマーによる細かな設定と外出時からの遠隔操作ができることで、無駄なく効率的に省エネを行いながら快適性も得られるのです。
最後に
太陽光発電の連系が開始された後にHEMSの設定を行いましたので、約半年間は快適エアリー単体で使用していました。
(関連記事:
やはり快適エアリー単体はエアコンと同じにしか考えていませんでしたが、HEMSとの連携によって利便性が格段に向上しました。
もちろん形ある設備ですので定期的なメンテナンスも必要ですし、メリットだけでなくデメリットもあります。
(関連記事:快適エアリーのデメリット)
入居前は、快適エアリーのデメリットを書いた記事や投稿を読んでいましたが、実際に筆者が体験をしていないことなので、本当に「自分にとって」のデメリットになるのか、分かりませんでした。
そのデメリットの記事を書いている人が、実際に快適エアリーを採用して体験した上でのデメリットや感想であれば信憑性も高く判断材料になるのですが、採用していない人が挙げるデメリットを信用して「採用しない」という結論を出してよいか一時は悩みました。
ただ、上記の例えから、スマホを使っ使ったことのない人が、iPhoneを買わない理由やデメリットを書いているのと一緒じゃない?と思えたとき、悩みは解消しました。
自分で調べて分からないことは営業担当に尋ねて納得できたら採用しようと。
メンテナンスや手入れなど面倒さはあるものの、日常生活の掃除の一部として習慣化すれば苦になるようなレベルではありませんし、綺麗な空気の中で快適な生活できることのメリットの方が大きいのです。
実際に住んでみての個人的な見解は、小さなお子様や家族の健康を考えると、快適エアリーは採用しても損はしない優れた設備だと思います。
快適エアリーを採用しない場合は上位機種の高機能エアコンを購入することになると思いますが、購入費用は1台に20~30万円程度は掛かりますし、3~5年で買い替えることが一般的です。
(関連記事:スマートハイムナビ・HEMSのメリット)
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